学祭終了。
お花活けて売ったり、クッキー焼いて売ったり、しました。
花のアレンジは買って下さるの女性ばかりなんですけど。
一人のおじいさんが。
とても素敵な笑顔を向けてくださるおじいさんが。
一つ買って下さいました。
まだ蕾の花が入っているものから選んで買って下さいました。
「蕾はこれから咲くのかね?」
「それならその方がいいねえ。咲くのが楽しみだねえ」
ああ、あのおじいさんはきっと、明日もこの花を楽しんで下さる。
あの優しいチャーミングな目で、見届けて下さるのだわ。
あんな素敵な方に貰われた花は、どんなにか、幸せだっただろう。
明日も楽しみにしてくれるのだわ。
私もあんな素敵な顔で笑えるおばあさんになりたいものだわ。
元々私はおじさんやおじいさんにときめきがちですけれども。
それにしても今日のおじいさんは別格だった。
目が合って微笑まれると、吃驚するほど自然に、柔らかい顔で笑える自分がいた。
あれは一種の魔法だったよ。
ああいう人になりたいなあ。高い高い目標。
忘れられないときめき。あれも一種の恋であろう。
***
花は在るだけでいい。
ただ水を吸い、花を咲かせることに真摯に努めればいい。
ただ在るように在るだけで。
そうしてあとは風まかせ。
どんな価値を付けて、何と呼びますか。
そんなものは知ったことではない。
ただ在るように在りたい。
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